2013 UTMF 完走しました!

トレイルランニング

「ここから残り13kmです」

やっとここまで来たか!

木々の間から見える街の明かりと

河口湖に架かる橋のライトアップがとても奇麗だったのを覚えています。

ここからは、山道ではなく舗装路を少し登り林道を下ればゴールです。

今までの行程を思うと距離は13kmとあるものの

舗装路と林道の下りなので難なく行ける行程です。

気分的に楽になったのですが

80km位から痛めた右膝と

それをかばって負担がかかたのであろう左のスネがズギズギと痛んでいました。

「長いですね。この舗装路って後どのくらいでしたっけ?」

少し前から一緒に走っていた人に声をかけてみた。

偶然にも昨年、自分の前にゴールした人でした。

今年もまた、ゴール前で一緒になるなるとは面白いです。

その方も膝を痛めたようで

二人で痛みに耐えながら走っていました。

「分岐はどこだ?」

「まだ登るか?」

「足痛ぇ」

頭の中ではこの3つが常にループしていました。

ずいぶん走ったかな。

そんな気になってるだけとは分かってるけど

もう着いてもいいよね?

そして

分岐が現れた!

誘導灯を持ったボランティアの方に残り8kmと告げられる。

残り8km。

時計を見ると28時間20分とありました。

そういえば、今初めて時計を見たな。

そう思うやいなや

すぐに逆算してました。

えーと、

このペースだと下りだし

キロ7分で走ってると考えて・・・・

えーと、

えーと、

8×7で56分か。

約1時間。

1時間後に解放されるのか。

1時間後に風呂にも入れるのか。

1時間後にビール・・・あっ、でも車の運転が。

1時間後に・・・・・。

1時間後に・・・・・。

1時間後にぃぃぃぃ。

もうこんな感じですよ。

はっきり言って壊れてます。

林道はつづら折りの砂利道で

どんどんと街の明かりが近づいて来るのがわかるんです。

「さぁ、来たぁ!」

「さぁ、来たぁ!」

壊れてるので同じ言葉の繰り返しです。

さらに林道を終え神社に出て来ると

「街」

「街」

みたいな。

ゴールはキャノンボールTシャツと決めていたので

神社の階段で上着を脱いでリュックに押し込む。

残り3km。

風がきつく寒い。

着替えるタイミング完全に間違った。

残り1km。

1時間前に見えた河口湖の橋が目の前にある。

ゆるいアーチ型の橋なのですが

その登りで

あまりに辛くて少し歩いてしまった。

「ゼッケン81番」

係の方が無線で伝えている。

湖畔の歩道を走る。

残り500mかぁ。

今回は辛かった~。

スタートからここまでの事が断片的に頭をよぎりました。

<写真下 スタート前の選手 手前金髪の方は世界の増田選手>

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スタートラインに並んでいる選手達に鏑木さん(実行委員長)が

リラックス、リラックスとジェスチャーしてたのですが

運動会でお父さんが子供にやっている姿そのもので

その顔がなんか優しく

あぁ、この人本当に優しいのだなって思った事。

コースは鬼ですけどね。

竜ヶ岳の笹のトレイルはやっぱり好きだった事。

<写真下 竜ヶ岳へのトレイル>

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雪見岳の強烈な登り。

ここでロールアウトのK.KATOさんに出会えた事。

あり得ない所で出会えるとすごく嬉しいものです。

ここで網ちゃん(女子4位)にも抜かされたな。

<写真下 雪見岳にて顔出しボード 写真はK.KATOさんから拝借です>

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調子の良かった天子山地。

その天子山地をキャノンボールランに出てくれた多田さんと走れた事。

天子山地を下ってエイドでもらったアミノ酸のサプリ。

チームよしかちゃんありがとう!

かっちんさんがありえない速さで走っている事。

<写真下 左がかっちんさん>

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どこから痛くなったかは覚えてないけど右膝が痛くなり

こどもの国までの林道が凄くしんどかった事。

そこで、昨年最後のエイドで一緒になった方に助けてもらった事。

ちゃりらん屋さん達がボランティアでいててくれた事。

ここでも顔出しボードで写真を撮った事。

疲れすぎてあまり愛想を振る舞えなかって後悔してる事。

こどもの国で梅本さんがボランティアでサポートしてくれすごく助かった事。

富士山の麓

標高1800mからの下りで足が痛すぎて

ミサト(嫁)に

「足が痛い、もう無理だ!」とメールした事。

完全にリタイヤしようとミサトに電話した事。

朝5時頃だったけど、電話に出ないという事は

「リタイヤは許さない」と無言で言ってるような気がした事。

スタート前に

「どんなに苦しくてもゴールするよ!」

と言っていた事。

<写真下 標高1800mの四辻に向かう道>

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須走から山中湖までのトレイルがビックリするくらいきれかった事。

ヒロさん、寺町さんと会った事。

杓子山へのアプローチとその下りが辛かった事。

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最後のエイドを出た時の事。

そして

前半ではあるが天子山地を下ってきた時に

頭から毛布をかぶって応援していた

まだ小さい女の子に

どうぞ!と飴をもらいすごく嬉しかった事。

最後の角を曲がり

ゴールゲートを正面にした時は何とも言えない気持ちでした。

嬉しさと、感動、自分良くやったと思いました。

完走タイムは

29時間15分59秒 総合82位でした。

ゴール後に携帯を確認したら

ミサトから

「レースには終わりがある。どんなにしんどくても前に進めば終わりがある。だから完走しろ!」

的なメッセージが来ており

電話に出なかったのもリタイヤなどは許さないという事でした。

ある意味

諦めなくて良かった!の一言です(笑)

迷ってるという事は

まだ先に行ける可能性もあるという事で

1歩でも前に進めるのなら行け!という事ですね!

電話してる時点で先に進めるのです。

本当に駄目ならリタイヤしてから電話ですからね(あくまでも繁田家のルールです)。

今回も沢山の方と出会え

景色、トレイルも最高で

いい勉強もさせて頂き

おまけに自信も付いて

最高のレースでした。

この最高だったレースを支えてくれた

サポートの方々、ボランティアの方々、応援してくれた方々には感謝でいっぱいです。

Facebookにも沢山の応援コメントを書いて頂きありがとうございました!

次のレースは決まっていませんが

今後も全力で走りますのでよろしくお願いたします。

ゴールの動画です。

<写真下 第8回キャノンボールラン1位の青柳さん メダルを持って走って頂きました>

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<写真下 第8回キャノンボールランPOWER最年長さんも参加していました>

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<写真下 シューズにとりつける計測チップもお疲れさまでした>

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